第76回
朝日杯FS(GI、芝1600メートル、2歳)が15日、京都競馬場で行われる。3年前の勝ち馬
ドウデュースがのちに
日本ダービーを勝ち、昨年の優勝馬
ジャンタルマンタルは
NHKマイルCを勝つなど、来春の3歳GⅠ戦線を占う意味でも見逃せない一戦だ。
アルテヴェローチェ(栗東・
須貝尚介厩舎、牡)は
サウジアラビアRCで、大外から目の覚めるような伸びをみせて差し切った。近親に
桜花賞2着のクルミナルをはじめ、アライバル(
スプリングS2着)、
セレシオン(
新潟記念2着)など重賞で活躍した馬が並ぶ血統も魅力だ。
トータルクラリティ(栗東・
池添学厩舎、牡)は
新潟2歳Sの優勝馬。直線で抜け出したあと、コートアシリアン(2着)にかわされながら差し返す根性をみせた。能力に体力がついていけず、まだまだ幼い感じはあるが、そのぶん、伸びしろは大きいはず。
パンジャタワー(栗東・
橋口慎介厩舎、牡)は2番手から抜け出して新馬戦を勝ったあと、
京王杯2歳Sでは中位追走から差し切って2連勝。自在な取り口はレースセンスの高さだろう。
スプリンターズSを勝った
タワーオブロンドンの産駒だけに、200メートルの延長が鍵になりそうだ。
ニタモノドウシ(美浦・
高木登厩舎、牡)は豪快な追い込みを決めて新馬勝ちしたあと、前走のクローバー賞も楽々と抜け出し、レコードタイムで2連勝。ともに上がり3ハロンは最速で、瞬発力は相当なものがある。100メートルの距離延長もプラスに出そうだ。
タイセイカレント(栗東・
矢作芳人厩舎、牡)は逃げ切った新馬戦から一転、
サウジアラビアRCでは最後方から追い込んで2着と自在性があるところをみせた。スタートがもうひとつなのが現状の課題だろう。
3馬身差をつけて黄菊賞を勝った
ミュージアムマイル(栗東・
高柳大輔厩舎、牡)も有力馬の一頭だ。今回が4戦目になるが、500キロ前後の大きな馬だけに、まだまだ上積みがありそうだ。
アルレッキーノ(美浦・
国枝栄厩舎、牡)は1番人気の
サウジアラビアRCで5着に敗れたが、2走前は7馬身差の圧勝を飾っている。
オークス馬
チェルヴィニアの半弟という良血馬でもあり、巻き返しがあっていい。