第48回
函館2歳ステークス(24日、函館11R、GIII、2歳オープン国際(特指)、馬齢、芝1200メートル、1着本賞金3100万円=出走16頭)
三浦皇成騎乗の2番人気
レヴァンテライオンが好位追走から早めに先頭に立って押し切り、新馬戦に続く2連勝。世代最初の重賞ウイナーに輝き、入院療養中の
矢作芳人調教師にうれしい白星をプレゼントした。タイム1分9秒2(良)は従来のタイムを0秒1塗り替える2歳コースレコード。1/2馬身差の2着が1番人気の
モンドキャンノだった。
函館の強い海風をものともせず、
レヴァンテライオンが力強い走りで押し切りレコードV。今年のJRA2歳馬で初の重賞ウイナーとなった。
「手応え十分でしたし、追ってからの反応も良かった。抜け出すのが少し早かったけど、しのいでくれると思いました」
三浦騎手が満面の笑みを浮かべた。このレースは2008年、
フィフスペトルで自身のJRA重賞初Vを決めて以来、8年ぶり2勝目。重賞は節目の10勝目となった。
好スタートを決めて3番手を追走。直線入り口では早々と先頭に立った。その積極的な騎乗が功を奏し、断然人気の
モンドキャンノを半馬身差封じると、左手で高々とガッツポーズだ。
胸中には期するものがあった。矢作調教師は現在、前立腺がんのため休養中。一昨年にはGI
安田記念で
グランプリボスの手綱を託されたが、ハナ差2着に敗れた悔しい思い出がある。ずっと目をかけてくれたトレーナーのために、今回はどうしても勝ちたかった。
「
グランプリボスでスタッフの方を含め悔しい思いをしましたし、どこかで恩返しを、と思っていました。先生も手術で大変なときですし、先生のためにも…と思っていたので」と三浦騎手は胸をなで下ろした。
父パイオニアオブザナイルは、昨年の米3冠馬アメリカンフェイローを出し、
レヴァンテライオンが日本での初V&重賞初V。三浦騎手は「2歳離れした落ち着きがあるし、走ったら古馬のような芯のある走りをする。今後が楽しみです」と将来性を高く評価。米国生まれのスター候補が、世代をリードしていく。 (渡部陽之助)
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