今週はGⅠはひと休みで、開催場所も東京、京都へと替わる。東京では日曜日にオークストライアルの
サンスポ賞フローラSが行われる。牝馬2冠目に向けて素質馬がそろったが、
アドマイヤベルに注目。今回と同じ東京芝2000メートルにこだわって使われてきており、経験値ならメンバー随一。成長ぶりを披露して、大舞台への切符をつかむ。
こだわりのローテで答えを出す。
サンスポ賞フローラSで重賞取りを目指す
アドマイヤベルは、3戦続けて東京芝2000メートルに参戦する。
「コースは合うと思っていますよ。そう思って使ってきているところもあります」
加藤征調教師は不敵な笑みを浮かべた。2走前の百日草特別は、
皐月賞で4着に食い込んだ
アーバンシックから0秒4差の3着。前走のフリージア賞は勝った
マーシャルポイントからクビ差の2着。指揮官は現状のウイークポイントを冷静に把握している。
「仕掛けたときの反応が少し遅くて。その分、スピードに乗るのに時間がかかるところがある」
末脚の持続力は一級品ながら、瞬時の反応に課題あり。しかし、克服の手応えが出てきた。前走から2カ月ぶりの実戦となるが、横山武騎手を背にした10日の追い切りでは、今までになかった素晴らしい反応を披露。美浦Wコース5ハロン66秒2-11秒4で併せた古馬2頭に2馬身先着してみせた。「動きは素晴らしかった。実戦でもこれくらい反応してくれたら最高だね」とトレーナーも満点の評価を与える。
半姉
アドマイヤリード(父
ステイゴールド)は4歳時にGⅠ
ヴィクトリアマイルを完勝と成長力を見せた。姉はデビュー戦が398キロという小柄な馬だったが、ベルはこれまで470~480キロ台と牝馬としては恵まれた体をキープ。「カイ食いの不安は特にないですよ」と精神面の強さに頼もしげな表情を見せ「今回は開幕週ですが、それなりに器用なところもあるから対応してくれるはず」と高速馬場への対応にも自信をのぞかせる。
桜花賞戦線には目もくれずに自身を磨いた中距離の切れ者。
オークスという大目標へ向け、成長した姿を見せつける。(内海裕介)