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【皐月賞】レース展望

 桜花賞は無敗の2歳女王ソダシがレコードタイムで優勝した。牡馬はどうなるか。中山の日曜メインの皐月賞(18日、GI、芝2000メートル)は無敗の2歳王者ダノンザキッドが前哨戦で負けたため、一転して混戦ムードになってきた。

 そのダノンザキッド(栗東・安田隆行厩舎、牡)は最重要トライアルの弥生賞ディープインパクト記念で3着。初めての敗北を味わった。以前から若さが目立つ走りだったが、2歳時は能力の違いで圧倒してきた。3歳初戦でもやはり若さが出て道中は力んだ走り。好位で我慢させたが、スローペースで先行馬を捕えることができなかった。レース後、川田騎手は「予想通りテンションが高くて、レースも力みながらでした。だからこそ前哨戦を使いました。これで(力みが)抜けてくると思います」と話し、敗戦が本番に生きてくるとみている。併せ馬で行われた7日の1週前追い切りは栗東のCWコースで6ハロン80秒3、3ハロン36秒8-11秒7。併入だったが、かなり後ろから追走したもので、馬なりで豪快に追い上げた内容は文句ない。セレクトセールで1億円の大台で競り落とされた逸材。巻き返しの態勢は整っているだろう。



ダノンザキッドの1週前追い切り(競馬予想ツール「Deep」より)



 関東馬ではエフフォーリア(美浦・鹿戸雄一厩舎、牡)が最も注目される。デビュー戦は8月の札幌芝2000メートル戦。1・4倍の断然人気に応えて勝ち上がると、休養を挟んで11月の百日草特別へ。スローペースで道中はやや力んだが、ラスト3ハロン33秒4の脚を使って快勝した。再度、休養して2月の共同通信杯に出走。3、4番手で折り合うと、直線は後続が追い上げてくると逆に突き放してしまった。レースを重ねるたび着差が開いていき、共同通信杯の2、3着馬が後に重賞を勝っていることからも奥が深いことが分かる。好位で立ち回れるセンスと、追い出してからの反応の良さ。ここまでの内容は隙がない。札幌の内容を見ると、初めての中山にも対応はできるはず。無敗のまま1冠奪取を狙う。

 ヴィクティファルス(栗東・池添学厩舎、牡)はスプリングSの勝ち馬。その前の共同通信杯では自ら動いてエフフォーリアを捕えにいって逆に突き放されたが、新馬戦を勝った直後だったことを思えば内容は悪くなかった。スプリングSは中団で折り合いをつけて直線は豪快な伸び脚を披露。先に動いたアサマノイタズラをきっちり捕えきった。レースを経験しながら強さを増し、道悪にも対応できたのは大きい。兄・池添謙一騎手と弟・学調教師のコンビで初のGIタイトルを取れるかということも見どころになる。

 新馬戦、京成杯と連勝したグラティアス(美浦・加藤征弘厩舎、牡)も注目の存在。セレクトセールで2億4840万円(税込み)の高値が付いた評判馬だ。新馬戦は逃げる形になって物見する若さがあったが、最後まで他馬に付け入る隙を与えない楽勝。京成杯は好位で控える競馬をして、あいた内から抜け出してみせた。使うごとの上積みが大きそうだが、今回は間隔があいてのGI。最終追い切りの動きは特にチェックしておきたい。

 弥生賞ディープインパクト記念でダノンザキッドなどを破ったのがタイトルホルダー(美浦・栗田徹厩舎、牡)。ダノンとの対戦では東京スポーツ杯2歳Sで2着、ホープフルSで4着に敗れていたが、“三度目の正直”で勝ってみせた。とにかくパワフルな走りと先行力が魅力。弥生賞はスローの逃げに持ち込んで、後続の末脚を封じ込める横山武史騎手(皐月賞田辺裕信騎手)の好騎乗もあったが、馬自身も力をつけている。

 アドマイヤハダル(栗東・大久保龍志厩舎、牡)は若葉Sが強い競馬だった。好位3番手から上がり3ハロン33秒7の脚を使って3馬身差をつける完勝。阪神で2勝しているように、直線の急坂は苦にしないタイプ。初の中山で、初の一線級との対戦だが、侮れない存在だ。

 ディープモンスター(栗東・池江泰寿厩舎、牡)は梅花賞とすみれSを連勝中。その前のエリカ賞ではアドマイヤハダルの2着に敗れたが、当時は4コーナーで不利を受けており、それにもかかわらず半馬身差まで迫ってきた。まだ底を見せていないだけに、強敵相手でどんな走りを見せるか注目だ。

 きさらぎ賞勝ちのラーゴム(栗東・斉藤崇史厩舎、牡)、朝日杯フューチュリティS3着のレッドベルオーブ(栗東・藤原英昭厩舎、牡)、ホープフルS3着など安定感があるヨーホーレイク(栗東・友道康夫厩舎、牡)、朝日杯FS2着の実績があるステラヴェローチェ(栗東・須貝尚介厩舎、牡)なども上位争いが十分可能だ。



皐月賞の特別登録馬(想定騎手入り)はこちら 調教タイムも掲載
2021年4月12日(月) 16:28
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2019 - 2020

中(ナカ)さん

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ラウダシオン

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