阪神では土曜メインに3歳牝馬による
チューリップ賞(6日、GII、芝1600メートル)が行われる。1~3着馬に
桜花賞(4月11日、阪神、GI、芝1600メートル)の優先出走権が与えられるトライアルで、同舞台でもあり、本番との結びつきも強いレースだ。今年は登録12頭中11頭が1勝馬で、例年以上に激しい権利取りの一戦になりそうだ。
重賞2勝とメンバー中断然の実績を誇る
メイケイエール(栗東・
武英智厩舎)が主役を担う。前走のGI
阪神ジュベナイルフィリーズはフルゲートの大外枠からのスタート。前2走同様に引っ掛かったのが痛く、4着に敗退。それでも勝った
ソダシとの差は3/4馬身で、外を回ったことによるロスを考えると健闘といっていい。今回も折り合いが鍵になるが、1勝馬が相手のGIIなら力で押し切っても不思議はない。
相手候補の筆頭は
フェアリーS4着の
テンハッピーローズ(栗東・
高柳大輔厩舎)。
阪神JF1、2着の
ソダシと
サトノレイナスと好レースを演じてきた実績から、前走は1番人気に支持されていたが、直線で伸びを欠いた。馬混みでレースをしたかったこの馬にとって、好スタートを決めたことがむしろマイナスになったようで、外に膨れ気味になったことで少しずつ脚をそがれてしまった。それでも4着なら評価を下げる必要はない。初コンビを組む池添騎手を背に巻き返しを図る。
新馬戦をノーステッキで快勝した素質馬
エリザベスタワー(栗東・
高野友和厩舎)は、前走のエルフィンS(9着)でイレ込みや口向きの悪さが目立ち、直線では新馬戦のような末脚を繰り出せなかった。今回は前走の水勒(すいろく)ハミから新馬戦で使っていたトライアビットに戻し、クロス系の鼻革を着けるなど、馬具を工夫して反撃を期す。
ストゥーティ(栗東・
奥村豊厩舎)の前走・菜の花賞はスタートでつまずいて後ろからのレースになったが、上がり3ハロン34秒0の脚を使って0秒1差の3着に食い込んだ。スタートがスムーズなら重賞でも好勝負は可能だろう。
つばき賞2着の
タガノディアーナ(栗東・
長谷川浩大厩舎)
は【1・3・1・0】と堅実。3戦ぶりのマイルの流れに対応できれば、上位争いに加わってくるだろう。
同舞台の未勝利戦を3馬身半差で快勝した
シャーレイポピー(栗東・
石坂公一厩舎)、こぶし賞3着の
レアシャンパーニュ(栗東・
音無秀孝厩舎)、横浜DeNAベイスターズの三浦大輔監督が所有する
マリーナ(栗東・
矢作芳人厩舎)、半兄に
エプソムC優勝馬
ダイワキャグニーがいる
タイニーロマンス(美浦・
金成貴史厩舎)なども侮れない。
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チューリップ賞の特別登録馬(想定騎手入り)はこちら 調教タイムも掲載