27日の
日本ダービーに出走する有力馬をJRAの元騎手、細江純子さん(43)が、詳細にチェック。大一番に向けての仕上がり、パドックを見るときの注意点などを、プロの視点で解説します。現時点での注目馬に
キタノコマンドールを挙げました。また、サンケイスポーツ「ZBAT特捜班」が、出走全18頭のパドックの見方を解説。ともに馬券的中に、きっと役に立ってくれるはずです。
★返し馬も観察を〔1〕ダノンプレミアム
前回の弥生賞が今までの中でも一番のハイテンション。ダービーのパドックの空気は独特ですから、それにのまれないか? 休み明けですし、その点が気になります。体に関しては右前脚と左トモ(後肢)がウイークポイントと思え、これまでも左トモの運びが遅れると感じている中でも圧勝。なので、パドックよりも返し馬で、この馬の良さである弾むようなフットワークが見られればグッドです。
★馬体が絞れれば〔5〕キタノコマンドール
一戦ごとの変わり身がすごい。デビュー時は、四肢の運びがバラバラで心配になるほどでした。2戦目は前肢の柔らかみがでていたものの、トモが独立。前回はようやくバランスがとれた脚の運びとなったものの、初輸送でもあり、体を大きめにつくった中で減らずの余裕残しでした。今回の好走の条件としては、体が絞れてスッキリとした馬体になっていることだと思います。
★体形と歩様良化〔6〕ゴーフォザサミット
春あたりから、体形や歩様の変化を出走馬中で一番、感じるのがこの馬。以前は、だらだらと歩くタイプでしたが、2走前あたりから上体が起きてくるようになり、前走は、担当者の方の引き手の手が添えられている程度で、体幹がしっかりとして自ら上体が起きての前進気勢。良いと思います。
★踏み込みが深い〔8〕ブラストワンピース
大型馬らしく、デビュー戦から使うごとに良くなり、トモの踏み込みが深くなっている印象です。この馬の良さは体重ほど重たく見せない素軽い脚の運び。一見、種牡馬のような重厚さを感じるほど。腹袋がしっかりとしていることから、太いと感じる体形ですが、肌の薄さも感じられますし、さほど心配しなくてもよい気がします。
★馬体と気性次第〔10〕ステイフーリッシュ
共同通信杯時がマイナス12キロの馬体重に加え、首を上下に振り続けるほどのイレ込みぶり。
ステイゴールド産駒だけに落ち着きすぎているのも良くないですが、自分を見失うほどのハイテンションはNG。この馬の良さであるシュッとした胴の伸びと、引き手をグイグイと引っ張るような前進気勢を保って歩けていれば、グッドです。馬体的には東京2400メートルはベストだと思えますので、極端な体重減と激しすぎるイレ込みがなければ楽しみです。