東京の日曜メーンの
共同通信杯(14日、GIII、芝1800メートル)は重賞ウイナーの
ハートレーと
スマートオーディンが人気を集めているが、軽視できないのが
リスペクトアースだ。キャリア1戦で臨んだGIII
京都2歳Sは逃げ粘って僅差の2着。能力の高さを証明した。少頭数でひとり旅が可能なメンバー構成だけに、逃げ切りのシーンも十分にありそうだ。
ハートレーと
スマートオーディンは確かに強いが、2頭とも末脚勝負のタイプ。芝のコンディションのいいインを通れる先行馬が、圧倒的に有利だった前週の東京芝コースの傾向を踏まえれば、新馬戦(1着)、
京都2歳S(2着)で逃げた
リスペクトアースが2強に割って入る候補に浮上する。
「どんな競馬になるかは分からないですが、スタートが速いので先行する形になるでしょうね。先週の東京は後方から差してくるのが難しい馬場でしたし、そのあたりはいいと思います」
小笠調教師が静かな口調で切り出した。前走の
京都2歳Sでは前半5ハロンが新馬戦より4秒1も速いペースで逃げながら、勝った
ドレッドノータスとアタマ差の接戦。「力があるので普通に走れればと思い、京都の重賞に連れていきました。最後まで際どい争いをしてくれましたね」と振り返る。
それ以来、約2カ月半ぶりのレースとなるが、「放牧先から1カ月前に(美浦に)戻って、しっかり乗り込んできました。まだ(成長)途上ではありますが、少しずつ成長していますよ」とトレーナー。初コンビを組むコントレラス騎手は、1週前追い切りに騎乗して乗り味を確めた。「何も言うことはないし、順調。グッドチャンス」とメキシコ出身の29歳は好感触をつかんでいる。自身も年明けの中山では連対率7・1%にとどまったが、拠点とするカナダと同じ左回りの東京に替わってからは同17・4%と調子を上げてきた。
強力な先行馬は不在でマイペースの逃げが可能。
リスペクトアースがライバルを尻目に、東京の長い直線を軽快に駆け抜ける。 (板津雄志)
★東京はイン有利
先週の東京の芝のレースは逃げ、先行馬の活躍が目立った。特に7日(日曜)はその傾向が顕著で、計6レース中、
東京新聞杯を制した
スマートレイアーを含め、逃げ馬が3頭連対。6レースの連対馬12頭中、9頭の枠順が(6)番より内だったように大外強襲は決まりにくい状況だ。馬場コンディションのいいインコースを走れる逃げ、先行馬が好枠を引けば、チャンスはさらに広がる。
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