トウショウドラフタは昨秋のからまつ賞から3連勝。
ファルコンSで重賞初制覇を果たし、
NHKマイルカップの有力候補に躍り出た。心身とも充実一途で、馬場状態の良否を問わないのも大きな武器だ。気配も申し分なく、3歳マイル王の座を射程圏に入れている。
勢い、実力とも本物だ。3連勝中の
トウショウドラフタがGIの舞台に堂々と立つ。
全休日明けの動きを確認した萱野調教師は「いいね。成長しています。あす(4日)はサラッとやれば十分でしょう」と笑顔を見せた。
昨年6月に新馬勝ちしたが、
新潟2歳S11着から重賞で3連敗。苦戦が続いたが、強敵相手にもまれた経験はムダではなかった。一戦ごとに課題の折り合いがつくようになり、からまつ賞から3連勝。GIIIの
ファルコンSを圧勝するまでレベルアップした。
転機となったからまつ賞から田辺騎手が騎乗。「思い切って乗りますよ。前走(
京王杯2歳S5着)と同じ競馬(好位付け)をしてもダメ。結果が出なければ、またユタカさん(
吉田豊騎手)に戻るだけですから」と初騎乗前から自分の役割を理解して、腹をくくっていた。
「馬の性格も田辺騎手と合ったんでしょう。開き直って乗れる騎手だし、馬がよくなっていくタイミングでもあったと思います。折り合いがつくようになりましたし、今ならマイルでも」と陣営は十分な手応えを感じている。
東京と新潟、中京。ここまでの7戦(4勝)はすべて左回りだ。「広いコース向きの馬だから、左回りで直線の長い競馬場しか使ってこなかった」と指揮官。これまでレースは、
NHKマイルCへの布石といっても過言ではない。
「しぶった馬場は気にしないけど、せっかくのGIなので良馬場でやりたい」。
ファルコンSは道悪で勝ち上がったが、高速決着もOK。
トウショウドラフタが自慢の末脚で頂点を狙う。 (芳賀英敏)
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