東京では土曜メインに東京スポーツ杯2歳ステークス(16日、GⅡ、芝1800メートル)が行われる。過去5年の勝ち馬をみると2019年
コントレイル(牡馬3冠を含むGⅠ5勝)、21年
イクイノックス(
天皇賞・秋連覇などGⅠ6勝)と歴史的名馬が名前を連ねている。来年の牡馬クラシックを占う意味でも重要な一戦だ。
クロワデュノール(栗東・
斉藤崇史厩舎、牡)は今回と同じ東京芝1800メートルの新馬戦を快勝して以来、5カ月ぶりのレースになるが、1週前追い切りは栗東CWコースで6ハロン79秒6-11秒5をマークするなど、力を出せる状態に仕上がっている。デビュー戦は余力残しの内容で、タイム1分46秒7(良)の短縮は十分可能だ。
キタサンブラック産駒で馬場状態を問わないのも強み。成長度も大きく、重賞初制覇のチャンスだ。
レッドキングリー(美浦・
木村哲也厩舎、牡)は新種牡馬
サートゥルナーリア産駒で10月の東京新馬戦(芝2000メートル)で初陣を飾った。道中ではむきになる面があり、直線では内にモタれるなど粗削りな面も見られた。それでも上がり3ハロン33秒4の瞬発力を駆使して潜在能力の高さをアピール。前向きすぎる気性が課題になるが、力まずに気分良く走れれば重賞に手が届くだけの力がある。
デルアヴァー(栗東・
松永幹夫厩舎、牡)は米国生まれでフランケルの産駒。6月のデビュー戦(福島芝1800メートル)はスタートが今ひとつで二の脚もつかずに後方からの競馬になったが、3コーナー過ぎから馬群の外を回して直線で豪快に突き抜ける圧巻の内容。ひと夏越して体が大きく成長して、調教の動きも活発になった。東京芝1800メートルなら、いいパフォーマンスができるだろう。
サトノシャイニング(栗東・
杉山晴紀厩舎、牡)は中京芝2000メートルでデビュー勝ち。すっと好位につけて折り合いもスムーズ。直線はしっかりと伸びて、荒れた芝も苦にすることなく上がり3ハロン33秒7の瞬発力を発揮した。今回は1ハロン短縮になるが、直線が長い東京なら問題ないだろう。
ファイアンクランツ(美浦・
堀宣行厩舎、牡)は新馬V、札幌2歳S3着でともに重馬場だったが、我慢強く走れていた。
ドゥラメンテ産駒で道悪は得意だが、本来は乾いた良馬場の方が持ち味が生きそうなタイプ。差す競馬はもちろん、ペース次第では好位からでも競馬ができる自在性がセースルポイントだ。
プレシャスデイ(美浦・
伊坂重信厩舎、牡)は3戦目で初勝利をマーク。今回と同じ東京芝1800メートルで中団から進み、直線は上がり3ハロン33秒5のタイムで楽に抜け出してきた。器用に立ち回れるタイプで、持ち時計の短縮も可能。瞬発力勝負なら出番がありそうだ。