桜花賞トライアルの第56回
フィリーズレビュー(13日、GII、芝1400メートル)が、日曜阪神のメインレースとして行われる。
桜花賞よりも1ハロン短いこともあって、先週の
チューリップ賞よりもスプリント色が濃い面々ながら、本番でもチャンスが巡ってきそうな素質馬ぞろいだ。3着馬までに
桜花賞の優先出走権が与えられる。
実績的には
ナムラクレア(栗東・
長谷川浩大厩舎)が一枚上だ。昨年の夏にフェニックス賞、
小倉2歳Sと1200メートルで2連勝したあと、1ハロン延長の
ファンタジーSでも好位からしぶとく脚を伸ばして2着に好走。続く前走の
阪神JF5着だったが、最内枠のために直線に向くまで馬場が荒れた内を走らされたことを考えれば悪くない内容で、
ナミュール、
サークルオブライフなど、
桜花賞でも有力視される馬と大差ない競馬をしたことは今回のメンバーなら胸を張れる。前走後は放牧を挟んで順調に調整されており、3カ月ぶりでも臨戦態勢に抜かりなし。
ビジュノワール(美浦・
中舘英二厩舎)は、
フェアリーSでスタート直後にほかの馬とぶつかったこともあって道中でエキサイト。4コーナーを回るまで後方でじっと我慢せざるを得なかったが、直線に向くと力強い伸び脚を発揮して3着に食い込んだ。中山の桜花賞トライアル・アネモネSが本線になるが、こちらに回ってきても能力は上位視できる。
スリーパーダ(栗東・
斉藤崇史厩舎)は、2016年の
オークス馬で
桜花賞では2着になった
シンハライト(父
ディープインパクト)の半妹。
小倉2歳Sで
ナムラクレアと2馬身差の2着に好走したものの、前走の
ファンタジーSでは7着に敗退した。道中で行きたがる感じがあり、それが直線で伸びを欠いたことにつながった印象だが、そのあたりは父が短距離型の
ミッキーアイルになった影響なのかもしれない。
ファンタジーSと同じ1400メートル戦だけに、折り合って運べるかどうかが課題になるが、そこをクリアできれば血統的にも好勝負になっていいだろう。
アネゴハダ(栗東・
佐々木晶三厩舎)は、2勝目を挙げた前走の勝ちっぷりがよかった。好スタートから二の脚も速く3番手を追走。それまでのレースで感じられた序盤で少しモタつくようなところがなく、レース運びに進境を感じさせた。なかなかいい末脚をもっており、前走のようなレースができれば重賞のここでも上位をにぎわしていい。
休み明けのあざみ賞を3馬身差で圧勝した
テイエムスパーダ(栗東・
五十嵐忠男厩舎)、今回と同じ1400メートルのリステッド・紅梅Sで3着だった
ウィリン(美浦・
林徹厩舎)、同4着の
アドヴァイス(栗東・
石坂公一厩舎)、1400メートルでは2戦2勝の
キミワクイーン(美浦・
奥村武厩舎)なども好勝負は可能。
桜花賞行きの3枚の切符をめぐって激戦は必至だ。
★フィリーズRの特別登録馬(想定騎手入り)はこちら 調教タイムも掲載