GI出走馬の気になる点を関係者に取材する連載「俺のチェックポイント」。
オークスの5日目を担当する東京サンスポの片岡良典記者は、美浦・国枝厩舎の
マジックキャッスルに注目した。
桜花賞12着からの逆襲はあるのか。その可能性を探る。
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前走の
桜花賞の結果から、
マジックキャッスルは大きく評価を下げている。はたしてあの一戦だけで判断していいのだろうか。
ファンタジーSで
レシステンシアの2着、
クイーンCでは
ミヤマザクラの2着に入った実績がある。
桜花賞で惨敗しなければ、ここまでノーマークになる馬ではないだろう。前走の敗因、
桜花賞時との気配の違いなどをチェックした。
22日は美浦で2カ所の角馬場を使ってキャンターを行ってから、ゲート内の駐立などを再確認。調教後の馬体重は430キロで、レース当日には前走と同じ(424キロ)か少し減るかもしれないが、全体のルックスが薄く感じないので問題はない。
「坂路の追い切り(4ハロン52秒3)でいい時計が出ているし、もうやる必要もない。十分な仕上がり」と国枝調教師は終始笑顔。さらに「
桜花賞は(重)馬場に尽きる」と敗因も明らかだ。先週、
アーモンドアイが圧勝した
ヴィクトリアマイルを見てもそうだが、今の東京コースは多少の雨でも芝の悪化が進まない。持ち味の瞬発力は、存分に発揮できる。
調教の前後の雰囲気は少しうるさいタイプかと思っていたが、馬装を解いて洗い場にいる姿を見てびっくり。ネコみたいにおとなしくじっと立っていた。「普段はこんな感じで落ち着いている。オンとオフがしっかりと切り替えられるのがいいね。カイバも時間をかけて食べているし、
桜花賞のときも状態は良かったんだけど馬場がね」と菅野厩務員は話す。
前走とは違い、輸送時間が短い東京なのはプラス。距離の2400メートルは、他馬の後ろで折り合いがつけばこなせるはずで、前半の位置取りが鍵になる。前回が不本意な結果に終わっただけに、鞍上の浜中騎手もコンビ2度目で期するものがあるに違いない。良馬場なら反撃できると判断し、前日までの△の印を★に格上げする。(片岡良典)
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