密着取材で勝ち馬を探り出すGI連載企画。
朝日杯フューチュリティステークス担当の東京サンスポ柴田章利記者(42)は、昨年の
アジアエクスプレスと同じ騎手で似た臨戦過程で挑む
ペプチドウォヘッドに目を付けた。初芝でGIという厳しい条件だが、大穴のにおいを感じ取ったようだ。
金曜朝の栗東の気温は0度。もはや寒く感じないから人間は慣れる生き物だと思う。明日には結論を出さなければならないので、この日は穴馬を探した。
いました。ダートで2戦2勝。全日本2歳優駿に出走できず朝日杯へ。しかも鞍上はライアン・ムーア。まるで昨年の勝ち馬
アジアエクスプレスそっくりの
ペプチドウォヘッドだ。
さっそく厩舎へ。吉村調教師は池江厩舎の調教助手時代から顔なじみ。まだ重賞勝ちはないが、
ペプチドアマゾンで
京都新聞杯2着、ダービー4着など新進気鋭のトレーナーだ。
「
アジアエクスプレスの再現? 今年はコースが違うからね」と笑われてしまったが、「土曜に雨の予報が出ているし、今の時期はなかなか乾かない。パンパンの良馬場で瞬発力勝負は厳しいけど、そうはなりそうもないね」とひそかに一発狙っている雰囲気をかもし出している。
金曜は芝コースで軽く脚慣らし。「先週も芝に入れたし、スムーズな走りだった。デビューから2連勝は素質の高い証拠だし、2歳にしては体がしっかりしているから、調整も予定どおりにできる」と、完成度の高さで勝負するつもりだ。
枠順の〔7〕枠(13)番も「極端な内外じゃなくていいところ」と笑顔。なによりも「スタートが上手だし、3戦目で気持ちも乗っている。ムーアが追ってジワジワ伸びてくるイメージはあるんだよ。とにかく初芝でGIだけど挑戦する価値がある馬だと思っている」という言葉にしびれた。ウォヘッドとは弾頭という意味。阪神に移って1年目の
朝日杯FSでドカンと大穴を開けてくれそうな気がする。
★
朝日杯FSの枠順はこちら