
クリストフ・ルメール(45)=栗・フリー=騎乗で1番人気の
エネルジコがゴール前の接戦から抜け出して重賞初制覇。クビ差2着の2番人気
ファイアンクランツとともに、
日本ダービー(6月1日、東京、GⅠ、芝2400メートル)の優先出走権を獲得した。また、鞍上はJRA通算2000勝のメモリアルを達成した。
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天候の急変にも、し烈な追い比べにも負けなかった。
青葉賞を制したのは2戦2勝で臨んだ
エネルジコ。JRA通算2000勝へ〝あと1〟で迎えたルメール騎手がここぞの集中力を発揮し、横一線のゴール前からクビ差抜け出した。
「3戦目でテンションが上がっていて心配したけど、スタートしてすぐに落ち着いて、2400メートルも問題なかった。すごくうれしい」
テン乗りで決めた名手が、メモリアルのパートナーをたたえる。突然降り始めた雨のなか、4コーナー12番手からのごぼう抜き。無敗でたどり着いた夢舞台に向け、鞍上は「(GⅠの)経験がないし、手前もちょくちょく替えたりして子供だけど、まだ良くなる。ダービーではトライしないといけない」とさらなる伸びしろを求める。
高柳瑞調教師にとってもダービーは初切符。「調教で見せる頼りなさと、競馬場での走りっぷりがいい意味で全然違う。こういう馬は扱ったことがない」と〝超実戦型〟に感服しつつ、「
青葉賞が1週早くなったのは、特にこの馬にはありがたい。回復度合をみながらやっていきます」と気を引き締める。弟・大輔調教師が管理する
皐月賞馬
ミュージアムマイルへ、3戦無敗の大器が挑戦状をたたきつける。(内海裕介)
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エネルジコ 父
ドゥラメンテ、母エノラ、母の父ノーヴェル。黒鹿毛の牡3歳。美浦・
高柳瑞樹厩舎所属。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬。馬主は㈲シルクレーシング。戦績3戦3勝。重賞は初勝利。獲得賞金7349万円。
青葉賞はクリストフ・ルメール騎手が2023年スキルヴィングに次いで2勝目、
高柳瑞樹調教師は初勝利。馬名は「力強く(伊)。父名、母名より連想」。