
東西の記者が密着取材で本命馬をあぶりだす「GⅠ予想ドキュメント ◎への道」は結論の時を迎えた。
桜花賞担当の大阪サンスポ・増本隆一朗記者は、
チューリップ賞3着
ビップデイジーに◎。叩いた上積みとコース経験で2歳女王
アルマヴェローチェを逆転できると予想した。
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土曜日は阪神競馬場で関東馬の到着取材。これで出走馬全頭をチェックすることができた。ただでさえ混戦模様のうえ雨の影響も免れなさそうで、本音を言えば日曜日午後に結論を出したいくらいだが、そうはいかない。覚悟を決めて◎
ビップデイジーで勝負する。
昨年の
阪神JF2着馬で世代トップの実力馬。ポイントは2歳女王
アルマヴェローチェにどう勝つかということだろう。コース経験と叩いた上積みで逆転できるとみる。
前走の
チューリップ賞は開幕週の馬場も意識して2番手から運んだぶん、伸びを欠いて3着。それでも本番と同舞台を経験できたことは大きく、未経験のアルマなどに対してアドバンテージとなる。
今回は❸枠⑥番という、
阪神JF時のように前に壁を作って運べそうな好枠を引いており、ペースも前走のように遅くなることはないはず。雨で馬場が悪くなりそうだが「調教では雨馬場でノメったことはない。不得意ということはないと思う」と河北助手が言うなら信じる。血統的にも母ローズベリルはダートで2勝を挙げており、タフな馬場をこなせる裏付けもある。
今年から
チューリップ賞から
桜花賞までのレース間隔が中4週から中5週に延びた。これが思った以上に重要で、昨年までと違って負荷をかけた調整をすることができる。つまり、使った上積みが大きいということだ。実際に栗東坂路での1週前追い切りで4ハロン51秒6-11秒8の自己ベスト。うなるようなフットワークが印象的で騎乗した幸騎手も「めちゃくちゃよかった。状態は前走以上だと思います」と話していた。
メイチの仕上げは間違いなく、ぶっつけ本番で次の
オークスも見据えるアルマよりも本気度は高い。インでロスなく運んで、身上の末脚を爆発させる。(増本隆一朗)