
昨年の函館2歳王者
サトノカルナバルが、クラシックの登竜門・
共同通信杯に挑戦する。昔から好メンバーがそろうレースで、過去の優勝馬には3冠馬
ミスターシービー、
ナリタブライアンをはじめ、
ジャングルポケット、
ゴールドシップ、
エフフォーリア、昨年の
ジャスティンミラノなど、のちのクラシックホースがずらりと並ぶ。
今年のメンバーにあって、
サトノカルナバルは異質の存在だ。
函館2歳S優勝馬は1980年代までさかのぼれば、
ディクターランドや
ホクトヘリオス、
ダイナアクトレスなどが中距離もこなしたが、近年では
スプリンターばかり。のちに芝1800メートル以上のOPを勝ったのは、2008年フィススペトル(2011年に中山芝1800メートルのOP夏至S勝ち)くらいだ。
ただ、カルナバル陣営は1800メートルへの対応に自信を見せている。前走のBCジュベナイルターフ(9着)で手綱を取り、中間も追い切りに2度またがったキング騎手は「メンタルが強く、すごくリラックスして落ち着いて走れる馬。距離を延ばすのは問題ない」とアピール。「米国では小回りのレースの展開が合わずベストパフォーマンスが出せなかった。ポテンシャルが高い馬だし、前走からフィジカル面でも成長が感じられる。強い相手がいるステップレースにも自信をもってチャレンジできる」と、巻き返しへ手応えを得ている。
数々の名馬を送り出した出世レースで、函館2歳王者が距離の壁を破れるかに注目が集まる。(板津雄志)