
今週の日曜京都では、クラシックの登竜門として名高い
きさらぎ賞が行われる。
京成杯3着の
ミニトランザットが中2週で意欲の参戦。全姉
イフェイオンは昨年、GⅢを制してGⅠの舞台へ駒を進めた。デビュー2戦でともに上がり最速と非凡なポテンシャルを秘めた弟も、タイトルを手に春のビッグレースへ羽ばたきたい。
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芦毛一族から新たに登場した素質馬
ミニトランザットが、クラシックへの登竜門に挑む。杉山佳調教師は試金石となるGⅢに期待を込めて送り出す。
「舞台も合いそうですし、ひと脚を使えるかどうか。いい一戦になるのではないかと思います」
昨年11月の新馬戦(京都芝1600メートル)では鮮やかな逃げ切りを披露。2戦目の
京成杯は発馬のタイミングが合わずに最後方からとなったが、猛烈な追い込みで3着に食い込んだ。「はまった感じはありましたが、騎手は突き抜ける手応えがあったようです」。両極端なレースぶりでも、上がり3ハロンはともにメンバー中最速。ポテンシャルは底知れない。
同じ芦毛の母イチオクノホシは
サンスポ杯阪神牝馬S2着、
阪神JF4着など活躍。毛色だけでなく、厩舎も父(
エピファネイア)も同じ姉
イフェイオンは、昨年の
フェアリーSを制して
桜花賞(11着)に駒を進めた。指揮官は「(姉に比べて)まだ幼さはありますが、走りに関して前向きなところがあります」とジャッジする。
関東遠征後の中2週になるが、2日には栗東CWコース5ハロン74秒9-11秒8を馬なりでマークし、3勝クラスに1馬身先着。4日も坂路を軽快に駆け上がり、トレーナーは「体の減りを気にしていましたが、それはなかった」とダメージが少なかったことを強調した。
「メンバーはそろっていますが、京都は問題ない。距離は前走がギリギリでしたし、1800メートルで力は出せそうです」
京都開催の過去10回では、前走・芝2000メートル組が最多6勝。1ハロン短縮はデータ的にもプラスに出そうだ。きょうだい重賞Vを飾った先には、楽しみな春が待っている。(北池良輔)