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【フィリーズレビュー】ドナベティは前哨戦から全力投球 初重賞ゲットし桜へ加速だ

桜花賞トライアルのフィリーズレビューが10日、阪神競馬場で行われる。注目は阪神JF8着以来、3カ月ぶりの実戦となるドナベティ。1週前追い切りで自己ベストをマークするなど万全の態勢を整え、重賞初制覇へ意欲満々。1400メートルへの距離短縮も歓迎で、大舞台に弾みをつける。

前哨戦といえども中途半端な仕上げでは臨まない。ドナベティが重賞初制覇へ、全力投球の構え。肌寒い全休日の栗東トレセンで、福岡助手が熱い口調で切り出した。

「トライアルというより、ここで何とかタイトルを獲らせたい気持ちは強いです。(放牧から)戻ってきたときは休み明け感はありましたが、ここ1週間でグッと仕上がってきました」

阪神JF8着の後は放牧で成長を促し、2月20日に帰厩。28日の1週前追い切りは坂井騎手を背に栗東CWコースで3頭併せを行い、一杯に追われて6ハロン80秒2-11秒8の自己ベストをマーク。シャープな伸び脚で最先着し、パワーアップした姿を披露した。420キロ前後の小柄な馬体で仕上がり早のタイプ。3カ月ぶりでも態勢は整った。

「しっかりやって動いてくれました。その中で馬は落ち着いているし、カイバもこの子のペースで食べています。力を出せるいい状態です」

前走の阪神JFは後方から1、2着馬に次ぐ3番目に速い上がり3ハロン34秒0を発揮。大外枠も影響して8着まで追い込むのが精いっぱいだったが、初のマイルでGⅠだったことを思えば、悲観する内容ではなかった。

イレ込みなど精神面の課題は残るものの、スピード能力は今回のメンバーでも上位。これまで新馬戦、すずらん賞とスプリント戦で全2勝を挙げ、1400メートルのファンタジーSで2着。7ハロン以下で3戦3連対の実績や前向きな気性から、距離短縮はプラスに働く。

「現状は1400メートルくらいがベストと考えています。まずはここをしっかり走って、弾みをつけてほしいですね」

同じリアルスティール産駒で同世代の僚馬フォーエバーヤングは、無傷の4連勝でサウジダービーを制覇し、砂の舞台で快進撃を続ける。そのリアルスティールは同じ矢作厩舎に所属し、GⅠドバイターフなどを勝った。偉大な先輩の血を引くドナベティが大舞台に向けて、まずは重賞タイトルをつかみ取る。(斉藤弘樹)

2024年3月5日(火) 04:59
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