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【フェアリーS】レース展望

新年2週目の中央競馬は11日(土)、12日(日)、13日(月=祝)の3日間開催で、中山競馬場では日曜メインに3歳牝馬によるGⅢフェアリーS(芝1600メートル)が行われる。近年のクラシック戦線は牡も牝も早めに出走賞金を確定させることが重要になっており、この年明けの中山マイルの一戦も注目度は高い。2021年Vのファインルージュ桜花賞で3着に食い込み、22年2着のスターズオンアース桜花賞オークスの2冠牝馬に輝いた。

賞金400万円で抽選対象(7日現在23頭中13頭が出走可能)だが、今年最も注目されるのはシホリーン(美浦・武井亮厩舎)だ。前走のアルテミスSは4着に終わったが、ラスト1ハロンまで前が壁になってまともに追えない状況で勝ち馬と0秒2差。1勝馬でも素質は重賞級だ。昨年後半は菊花賞アーバンシックの調教パートナーも務めたほど身体能力は高く、叔母がアーモンドアイという血統背景も光る。すっきり勝って大舞台が待つ春へ向かいたい。

レイユール(美浦・手塚貴久厩舎)も抽選対象ながら、今回と同じ中山マイルの新馬戦を3馬身半差で圧勝。当時破った6着もランフォーヴァウがGⅡデイリー杯2歳Sを勝ち、評価はさらに高まっている。2戦目に前走・赤松賞2着は出負けが影響して差し届かなかったが、末脚は光った。半姉が新潟記念Vのシンリョクカ(父サトノダイヤモンド)で牝系の成長力も高い。

賞金上位で出走可能なのは3頭。まずニシノラヴァンダ(美浦・奥平雅士厩舎)は昨夏の函館で非凡なダッシュ力を武器に新馬戦1着、函館2歳S2着と活躍している。今回は脚元の軽い腫れで京王杯2歳Sを自重した経緯があり、約半年ぶりの実戦がポイント。初距離も含めて課題を乗り越えられるか。

ミーントゥビー(美浦・堀内岳志厩舎)は阪神ジュベナイルフィリーズは大外枠に加え、急きょの乗り替わりがありながら7着。中団で脚をため、しっかり最後に伸ばせたのは収穫だ。マイルの距離にもめどが立ったのは大きい。

ジャルディニエ(栗東・奥村豊厩舎)は阪神JFで10着に終わったが、後方で流れに乗れず、直線では馬群をさばきづらいシーンもあった。中山マイルではアスター賞勝ちがあり、実績のある舞台なら見直せる。

他の抽選対象馬では、ティラトーレ(美浦・牧光二厩舎)は牡馬相手のひいらぎ賞で4着。1分32秒4の2歳コースレコード決着の中、かなりコーナーで外を回らされながら、勝ったデンクマールから0秒6差に粘った走りは高く評価できる。牝馬同士ならチャンスあり。

百日草特別2着のホウオウガイア(美浦・大竹正博厩舎)、新潟2歳S5着以来となるジョリーレーヌ(同)もV候補。他にも、新馬戦がほぼ馬なりでのVだった1戦1勝のエリカエクスプレス(栗東・杉山晴紀厩舎)、未勝利戦の勝ちっぷりが良かったエストゥペンダ(美浦・高柳瑞樹厩舎)やアイサンサン(栗東・佐々木晶三厩舎)なども、重賞タイトルに手が届く力がある。

2025年1月7日(火) 14:18
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