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【函館2歳S】レース展望

2歳重賞の開幕を告げる伝統の一戦、第56回函館2歳S(GⅢ、芝1200メートル)が13日、函館競馬場で行われる。世代最初の重賞ウイナーに名乗りを上げ、秋の飛躍を誓うのは果たしてどの馬か。今年も各地のデビュー戦で完成度の高さを見せた若駒たちが、函館の地に集う。

サトノカルナバル(美浦・堀宣行厩舎、牡)は全兄に洛陽S(リステッド)勝ちのジャスティンスカイ、4代母リヴィエールドリーの子にバラ一族の祖ローザネイがいるなど、母系は活気がある。6月22日の東京で迎えた芝1400メートルのデビュー戦は、好スタートから道中4、5番手で折り合うと、直線に向いて一気に加速。最後は流しながら7馬身差をつけて圧勝した。素質馬が北の大地でも圧倒的なパフォーマンスを見せつける可能性は十分ある。

ヴーレヴー(栗東・武幸四郎厩舎、牝)は叔父にシルバーステート、いとこにスプリングSを制したヴィクティファルスがいる。父サトノクラウン×母の父マンハッタンカフェの組み合わせは2023年ダービー馬のタスティエーラと同じだ。6月15日の函館(芝1200メートル)でデビューし、五分のスタートから二の脚の速さで先頭に立つと、終始楽な手応えで押し切った。スピード能力の高さはメンバー随一で、父に記念すべき2つ目の重賞タイトルを贈りたい。

ヤンキーバローズ(栗東・上村洋行厩舎、牡)は母キャンディバローズがファンタジーS勝ち馬で、伯母ファインチョイスは11年の当レース優勝馬と母系は早い時期からの活躍が目立つ。今回と同舞台で行われた6月23日の新馬戦では単勝1・2倍に支持されると、勝負どころで2着馬と競り合いになったが見事に振り切って人気に応えた。並んだらかわせない勝負根性は、重賞の舞台でさらに輝きを放つだろう。

6月16日函館の芝1200メートル戦で2着に4馬身差をつけ逃げ切ったニシノラヴァンダ(美浦・奥平雅士厩舎、牝)、6月22日の同舞台の新馬戦を鋭い伸びで差し切ったカルプスペルシュ(栗東・石坂公一厩舎、牝)などにもチャンスがある。

2024年7月8日(月) 16:33
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