桜花賞トライアルの
フィリーズレビューが13日、阪神競馬場で行われる。注目は4カ月ぶりの実戦に挑む
スリーパーダ。帰厩後は、坂路追いからCWコース追いに替えて、走りのバランスが良化。ここで3着以内に与えられる優先出走権を獲得して、
桜花賞へと進みたい。
澄んだ空の下で
スリーパーダが、栗東の坂路をゆったりと駆け上がった。4カ月ぶりになるが仕上がりは申し分なし。ひと冬を越して思い通りの成長を遂げている。
「入ってきたときから完成度は高かった馬なのでね。走りのバランスさえ整えばもっとやれていいですよ」
斉藤崇調教師が力を込めた。前走の
ファンタジーSは中団後方で待機したが、前がかりで行くようなところも響いて7着。そこで陣営は距離克服を意識して、帰厩後は調整パターンを変更し、坂路追いから、CWコース追いに替えている。
1週前の2日は、3頭併せで6ハロン81秒6-12秒3の好時計。中の
サニーバローズ(3歳未勝利)に1馬身先着し、内の
バクマツ(3歳未勝利)を1秒9突き放した。
「じっくり走ることをメインにやってきました。ゆっくり入って最後に脚を伸ばしてバランス重視で。少しずつ良くなっていますよ」とトレーナーは手応えのほどを伝える。
「カイバは食べています。オンとオフの切り替えもできていますし、2歳の時よりも精神的に大人になったと感じます」と担当の藤田助手。それほど馬体重は大きく変わっていないようだが、大人になってきたのは間違いない。
半姉に2016年
オークス馬
シンハライト(父
ディープインパクト)、16年
マーメイドS1着の
リラヴァティ(父
ゼンノロブロイ)がいる良血馬とはいえ、現状は1勝馬で賞金1000万円。
桜花賞(4月10日、阪神、GI、芝1600メートル)出走は微妙で、3着以内に入って優先出走権を獲得することがノルマだ。久々でも力を発揮する下地は整った。前回、距離の壁に泣いた1400メートル戦を克服し、GIの舞台へ挑みたい。(増本隆一朗)