★今年初戦の
弥生賞ディープインパクト記念は3着 巻き返しを狙う2歳王者ダノンザキッド
昨年の2歳王者
ダノンザキッド(牡、栗東・
安田隆行厩舎)が、
皐月賞で巻き返しを図る。同馬は、今年初戦となった前走の
弥生賞ディープインパクト記念では3着に敗れたが、昨年は新馬→
東京スポーツ杯2歳S→
ホープフルSと3連勝を決め、JRA賞最優秀2歳牡馬を受賞した。2020年の
皐月賞では、前年の最優秀2歳牡馬
コントレイルが勝利を収めたが、
ダノンザキッドは初黒星を喫した前走から巻き返して、GI2勝目を挙げることができるかどうか。Vなら、最優秀2歳牡馬の勝利は史上8頭目となる。
★クラシック初勝利を目指す
安田隆行調教師 “騎手&調教師”双方での
皐月賞Vなるか
ダノンザキッドを管理する
安田隆行調教師には、クラシック初勝利がかかる。同調教師はJRA・GI13勝を挙げているが、クラシックでは勝利経験がなく、2001年、2013年の
桜花賞2着が最高成績となっている。
安田隆行調教師は、騎手時代の1991年に
トウカイテイオーとのコンビで
皐月賞を制しているが、調教師としても
皐月賞のタイトルを手にすることができるかどうか。なお、“騎手&調教師”双方で
皐月賞を勝てば、保田隆芳氏以来、史上2人目のこととなる。
また、
ダノンザキッドを所有する(株)ダノックスにもクラシック初勝利がかかる。同馬主は昨年の
ホープフルS(
ダノンザキッド)、今年の
高松宮記念(
ダノンスマッシュ)とJRA・GI出走機会2連勝中だが、
皐月賞で初のクラシックタイトルを獲得することができるかどうか。なお、
ダノンザキッドには
川田将雅騎手が騎乗する予定。
★
弥生賞ディープインパクト記念で逃げ切り勝ち
田辺裕信騎手との新コンビで挑むタイトルホルダー
タイトルホルダー(牡、美浦・
栗田徹厩舎)は、通算4戦2勝という成績だが、2勝はいずれも逃げ切り勝ちで挙げており、前走の
弥生賞ディープインパクト記念でも積極的にレース序盤から逃げて勝利を収めている。
皐月賞では2008年の
キャプテントゥーレを最後に逃げ切り勝ちはないが、
タイトルホルダーは
皐月賞でどのような戦法をとるだろうか。
今回、
タイトルホルダーには“テン乗り”となる
田辺裕信騎手が騎乗する予定。4月12日現在、同騎手はJRA重賞で35勝をマークしているが、そのうちの13勝を“テン乗り”の馬で挙げており、自身初のJRA・GI制覇となった2014年の
フェブラリーSでも“テン乗り”の
コパノリッキーとのコンビで勝利を挙げている。
★
スプリングSを制しだ
ヴィクティファルスで参戦 “池添兄弟コンビ”初のGI制覇なるか
スプリングSを制した
ヴィクティファルス(牡、栗東・
池添学厩舎)には、
池添学調教師の兄・
池添謙一騎手が騎乗する予定。
スプリングSでは“池添兄弟”コンビとして11度目のJRA重賞挑戦で初勝利となったが、トライアルに続いて
皐月賞も制し、コンビ初のJRA・GI制覇を遂げることができるかどうか。Vなら、
池添学調教師はJRA・GI初制覇となる。
★中118日で参戦する
レッドベルオーブ 最長間隔勝利記録の更新なるか
朝日杯FS3着の
レッドベルオーブ(牡、栗東・
藤原英昭厩舎)は、
皐月賞が今年初戦となる。同馬は昨年8月8日の新馬戦では2着に敗れたが、未勝利戦→
デイリー杯2歳Sをいずれも2歳コースレコードを更新して連勝し、
朝日杯FSでは3着に入った。
レッドベルオーブは前走から中118日での参戦となり、昨年
コントレイルが樹立した
皐月賞における前走からの最長間隔勝利記録(中112日)の更新がかかるが、今年初戦の
皐月賞でどのような走りを見せるだろうか。Vなら、同馬に騎乗予定の
福永祐一騎手は
皐月賞連覇となる。
★連勝中の
エフフォーリア、
グラティアスに注目 今年も“無敗の
皐月賞馬”誕生なるか
皐月賞では、2019年
サートゥルナーリア、2020年
コントレイルと目下2年連続で無敗馬が勝利を挙げている。今年の
皐月賞には3戦3勝の
エフフォーリア(牡、美浦・
鹿戸雄一厩舎)、2戦2勝の
グラティアス(牡、美浦・
加藤征弘厩舎)が登録しているが、史上19頭目の“無敗の
皐月賞馬”が誕生するだろうか。
エフフォーリアは前走の
共同通信杯1着の後、トライアル競走には出走せず、
皐月賞に直行してきた。近年の
皐月賞では、“
共同通信杯組”の活躍が目立っており、過去10年で4勝を挙げている。
エフフォーリアにはデビューからの3戦すべてで
横山武史騎手が騎乗しており、
皐月賞でも同騎手が手綱をとる予定だが、デビューからの連勝を伸ばすことができるかどうか。なお、
横山武史騎手の父・
横山典弘騎手は1998年の
皐月賞を制しており、史上3組目の
皐月賞父子制覇がかかる。
エフフォーリアが勝てば、同馬を管理する
鹿戸雄一調教師は2008年の
ジャパンC(
スクリーンヒーロー)以来、13年ぶりのJRA・GI制覇となる。
★最少キャリア制覇がかかる
グラティアス 鞍上は
皐月賞最多勝の
M.デムーロ騎手
2戦2勝の
グラティアス(牡、美浦・
加藤征弘厩舎)には、2歳戦が実施されるようになった1946年以降の
皐月賞最少キャリア優勝記録がかかる。同馬は父
ハーツクライ、母マラコスタムブラダという血統で、2019年のセレクトセール(1歳)において2億3000万円(税抜)という高額で取引された。
グラティアスは昨年10月24日に東京の新馬戦を勝ち上がると、続く
京成杯も制し、今回は同レース以来3力月ぶりの出走となる。グレード制が導入された1984年以降、キャリア2戦の馬の最高成績は1993年シクレノンシェリフの3着だが、
グラティアスは3戦目で
皐月賞を制すことができるかどうか。なお、同馬には
皐月賞で歴代最多の4勝を挙げている
M.デムーロ騎手が騎乗する予定。
★11年連続参戦となる
池江泰寿調教師 すみれSを制した
ディープモンスターを登録
池江泰寿調教師は、これまで
皐月賞に20頭の管理馬を出走させており、現役調教師で最多の
皐月賞出走回数を誇る。同調教師は2011年から毎年
皐月賞に管理馬を出走させており、11年連続の参戦となる今年の
皐月賞にはすみれS勝ち馬
ディープモンスターを登録している。
池江泰寿調教師は2011年
オルフェーヴル、2017年
アルアインで
皐月賞を制しているが、現役単独トップとなる
皐月賞3勝目を挙げることができるかどうか。なお、
ディープモンスターには
戸崎圭太騎手が騎乗する予定。また、同馬の生産牧場である矢野牧場には、2002年の
桜花賞(
アローキャリー)以来、19年ぶりのJRA・GI制覇がかかる。
★
ヨーホーレイクに騎乗予定の
岩田望来騎手
皐月賞史上最年少での勝利なるか
騎手の
皐月賞最年少優勝記録は、1999年の
皐月賞を
テイエムオペラオーで制した
和田竜二騎手の「21歳9力月27日」。今年の
皐月賞に参戦予定の騎手では、
ヨーホーレイク(牡、栗東・
友道康夫厩舎)に騎乗予定の
岩田望来騎手が、レース当日の年齢「20歳10力月19日」で、同記録の更新がかかる。
岩田望来騎手は
皐月賞初騎乗となるが、デビュー3年目でクラシックのタイトルを手にすることができるかどうか。なお、
ヨーホーレイクは、新馬戦→紫菊賞を連勝した後は、
ホープフルS3着、
きさらぎ賞2着と重賞で上位に入っている。
また、騎手の
皐月賞最年長優勝記録は保田隆芳元騎手(1968年)の「48歳2力月2日」で、今年の
皐月賞に参戦予定の騎手では、
イルーシヴパンサー(牡、美浦・
久保田貴士厩舎)に騎乗予定の
横山典弘騎手が、レース当日の年齢「53歳1力月27日」で同記録の更新、並びに安藤勝己元騎手がもつクラシック競走での最年長優勝記録(51歳0力月14日)の更新がかかる。同騎手は、今回が歴代単独最多となる30回目の
皐月賞騎乗となるが、1998年
セイウンスカイ以来、23年ぶりの勝利を挙げることができるかどうか。
★追加登録料を支払っての参戦 父子3代
皐月賞制覇に挑むアサマノイタズラ
アサマノイタズラ(牡、美浦・
手塚貴久厩舎)は、追加登録料200万円を支払っての参戦となる。同馬は通算4戦1勝という成績だが、前走の
スプリングSで2着に入り、
皐月賞の優先出走権を獲得した。追加登録馬が
皐月賞を勝てば、1999年
テイエムオペラオー以来22年ぶり、1勝馬が
皐月賞を勝てば、2004年
ダイワメジャー以来17年ぶりとなるが、
アサマノイタズラは、追加登録料を支払って参戦する執念を実らせることができるかどうか。なお、同馬にはGI初騎乗となる
嶋田純次騎手が騎乗する予定。また、
アサマノイタズラの祖父
ネオユニヴァースは2003年、父
ヴィクトワールピサは2010年に
皐月賞を制しており、
アサマノイタズラには史上初の父子3代
皐月賞制覇がかかる。
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皐月賞】レース展望