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伊吹雅也のPOG分析室 (2020) ~第3回 第一回入札分析~
先週から本格的にスタートした「ウマニティPOG 2020」ですが、3回東京・3回阪神の開幕週に施行された2歳新馬は波乱続き。なんと5レース中3レースで3連単が“十万馬券”決着となりました。なお、2歳新馬の施行時期が現在の形となった2012年以降に限ると、3回東京・3回阪神の開幕週に施行された2歳新馬34レース中、3連単の配当が十万円を超えたのはわずか4レース。だいたい2年に1回くらいの出現頻度だったわけですから、面食らった方が多いはずです。今週末以降はどのような展開となるのでしょうか。
今回は、現在行われている第2回入札や来週以降に向けての指針とすべく、第1回入札の結果をまとめてみました。まずは第1回入札が行われていた時点における注目POG馬ランキング(「2020年06月05日04:00更新」分)の上位100頭をご覧ください。
まず目につくのはノーザンファーム生産馬の人気沸騰ぶり。なんと1位から46位までを占めています。47位以降もかなりの割合に上っていて、80位台あたりからようやく他ブリーダーと半々くらいになる――という恐ろしい状況。現3歳世代は3歳春のG1(桜花賞・皐月賞・NHKマイルカップ・オークス・日本ダービー)をひとつも勝てなかったのですが、注目度はまったく下がっていません。こうした現実にどう対応していくのかが、入札における最初のポイントと言えそうです。
一方、父馬のラインナップを見てみると、ドゥラメンテやモーリスといった新種牡馬の産駒が人気を集めていました。第1回の「POG的データ分析」をご覧いただくとわかる通り、近年の種牡馬別成績を見るとディープインパクトが頭ひとつ抜けた存在で、キズナ・ダイワメジャー・ハーツクライ・ロードカナロアあたりが2番手グループを形成――という構図。しかし、最上位レベルには“2番手グループ”の産駒がほとんどいませんし、ディープインパクトですらモーリスの後塵を拝しているように映ります。今シーズンはこのあたりの解釈や対策に頭を悩ませているプレイヤーが多いんじゃないでしょうか。
ちなみに、注目POG馬ランキングの上位100頭を種牡馬別・生産者別・調教師別に集計した結果がこちら。
第1回の「POG的データ分析」と見比べていただければ、どのような作戦に妙味があるかは自然と見えてくるはずです。まぁ「妙味ある作戦」が「ウマニティPOGで勝てる作戦」とは限りませんし、判断の難しいところではありますが……。
注目POG馬ランキングの上位25頭については、ワールドごとの第1回入札状況もまとめてみました。
基本的に注目POG馬ランキングで上位の馬ほど獲得するのは難しいのですが、スペシャル(SP)ワールドやG1ワールドの落札価格、そしてG2ワールド・G3ワールド・オープン(OP)ワールドの落札価格中央値を見ると、よりリアルな“人気”が見えてきます。
人気の中心と言えるレガトゥス(アドマイヤセプターの2018)・スワーヴエルメ(アイムユアーズの2018)あたりを別にすると、大半のワールドで熾烈な入札が繰り広げられていたのは、サトノレイナス(バラダセールの2018)・アークライト(ヒストリックスターの2018)・ブエナベントゥーラ(ブエナビスタの2018)・トレデマンド(コンドコマンドの2018)・レッドジェネシス(リュズキナの2018)・ヨーホーレイク(クロウキャニオンの2018)・アカイトリノムスメ(アパパネの2018)あたり。開幕週デビューだったブエナベントゥーラ以外はいずれもディープインパクト産駒です。募集価格(=最低入札価格)が高いこともあるとはいえ、やはり父にディープインパクトを持つ評判馬は、それなりのところまで価格が上がると見るべきでしょう。
その一方で、セブンサミット(シンハライトの2018)・シーザリオの2018・ヴィルヘルム(カイゼリンの2018)など、比較的若い世代の種牡馬を父に持つ馬たちは、思いのほか手頃な価格で落札されている例が少なくありません。この後の状況次第ではあるものの、狙っている馬がいる場合は、「獲得できたらラッキー」くらいの気持ちで気軽に入札してみるのもひとつの手だと思います。
いずれにせよ「ウマニティPOG 2020」はまだ始まったばかり。今回ご紹介したデータも参考に、今後の指名戦略を検討してみてください。
■執筆者プロフィール
伊吹 雅也(いぶき・まさや)
埼玉県桶川市在住のフリーライター、競馬評論家。JRAホームページ内『今週の注目レース』で「データ分析」のコーナーを、TCKホームページ内『データ&コラム』で「分析レポート」を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラムなどさまざまなメディアを舞台に活動している。近著に『コース別 本当に儲かる血統大全 2019-2020』(ガイドワークス)、『ウルトラ回収率 2019-2020』(ガイドワークス)、『WIN5攻略全書 回収率150%超! "ミスターWIN5"のマインドセット』(ガイドワークス)、『コース別 本当に儲かる騎手大全2018秋~2019』(ガイドワークス)など。POG関連メディアの制作にもさまざまな形で携わっており、「ウマニティPOG 2014」では最高位クラスのスペシャルワールドにおいて優勝を果たした。