東京開催2週目は、土曜に
青葉賞(28日、GII、芝2400メートル)が行われる。同じ舞台で争う
日本ダービー(5月27日、GI)のトライアルレースで、1、2着馬に優先出走権が与えられる。過去10年でも、2011年1着
ウインバリアシオン、12年1着
フェノーメノが本番で2着、13年2着アポロソニック、17年1着
アドミラブルが同3着に好走した。世代の頂上決戦を占ううえで見逃せない一戦だ。
23日現在で賞金上位の出走可能馬は9頭。連覇中の
ディープインパクト産駒の中でも、
スーパーフェザー(栗東・
友道康夫厩舎、牡)が注目を集めそうだ。2走前のあすなろ賞で、のちの
皐月賞馬
エポカドーロの2着に好走すると、前走のアザレア賞を2馬身半差で快勝。初めての2400メートルをあっさり克服したうえ、上がり3ハロン最速の33秒6でまとめた走りは、東京2400メートルでも期待が膨らむ。
レーヴミストラル、ヴァンキッシュラン、
アドミラブルと、前走アザレア賞勝ち馬が3連覇中でもあり、その歴史を引き継ぐ可能性は十分にある。
栗東・
音無秀孝厩舎が昨年の
アドミラブルに続く連覇を期すのが
ダノンマジェスティ(牡)だ。新馬戦を3馬身半差で楽勝。続く
きさらぎ賞は1番人気に支持されながら、随所に若さを見せて9着に大敗したが、前走の大寒桜賞で貴重な2勝目を挙げた。着差はクビだったが、初コンビを組んだ
内田博幸騎手は「馬の後ろにつけて(折り合うように)ごまかした。着差は僅かだけど、あそこから間に合うんだから、強い。厳しい競馬を経験して、もっと良くなるよ」と証言。距離が200メートル延びるが、スムーズにレースを運べれば突き抜けるポテンシャルを秘めている。また、大寒桜賞勝ち馬は過去5年続けて出走し、優勝こそないが3、2、2、2、3着と好走している。昨年の
皐月賞馬
アルアインに続く兄弟クラシック制覇の偉業に向けても、まずは本番への切符をつかみたいところだ。ちなみに、前述の
スーパーフェザーが16年のセレクトセール1歳で最高額の2億8080万円(税込み)で落札されたのに対し、この馬は同せりの落札額3位となる2億3760万円(税込み)。2億円ホース同士の対決にも注目だ。
2000年以降、
青葉賞に最多の18頭を送り込んで【3・1・2・12】という好成績を残す美浦・
藤沢和雄厩舎は、2頭出しの予定。
オブセッション(牡)は、2走前のシクラメン賞で芝1800メートルの2歳日本レコードとなる1分45秒6で快勝。続く弥生賞は7着に敗れたが、4コーナーで大きく外に膨れたことが影響した。気性面の課題は残るが、東京、阪神外回りとデビュー連勝の内容から、広いコースに替わるのは歓迎。伸び伸びと走って能力を全開できれば、好勝負が望める。
僚馬の
ゴーフォザサミット(牡)は、3走前に百日草特別を快勝。続く
共同通信杯はスタート後に寄られる不利があって流れに乗れなかったが、直線はメンバー最速の上がり(3ハロン33秒2)を駆使して4着に追い上げた。前走のフジテレビ賞
スプリングSは7着に敗れたが、強烈な末脚を武器に産経
大阪杯V、
安田記念2着など活躍した
ショウナンマイティ(父
マンハッタンカフェ)の半弟で、デビュー前からトレーナーが切れ味を評価していたように、長い直線の東京に替わるのは間違いなくプラスだろう。
青葉賞最多の3勝で、近7年で4連対の
蛯名正義騎手とのコンビ復活も頼もしい。