第83回
日本ダービー(東京優駿)(29日、東京10R、GI、3歳オープン国際(指)、セン馬不可、定量、芝2400メートル、1着本賞金2億円=出走18頭)3番人気で
川田将雅騎乗の
皐月賞2着
マカヒキが、直線で馬群の内から力強く抜け出しGI初勝利。ダービー史上9度目となるハナ差の接戦を制し、2013年生まれのサラブレッド6913頭の頂点を極めた。タイム2分24秒0(良)。今後は未定だが、父
ディープインパクトが果たせなかった日本馬初の
凱旋門賞(10月2日、シャンティー、仏GI、芝2400メートル)制覇への夢が広がった。
力強く新緑のターフを駆け抜けた。自慢の切れ味を発揮した
マカヒキがハナ差の接戦を制し、頂点に立った。両手を大きく叩き、人馬を出迎えた友道調教師の声は心なしか震えていた。
「久しぶりにゴール前で声が出ましたね。何といっていたかは覚えていないけど、とにかく叫んでました。100%の仕上げで、これで負けたら仕方ないと思っていた。ホッとしましたね」
後方2番手から追い込み2着だった
皐月賞の敗戦を糧にした。同じ(3)番枠となったが、パドックで川田騎手に「前につけられるね」と作戦を確認。その通りに中団の内で流れに乗った。最後の直線もあわてず、馬群が割れた残り400メートルでスパート。ラスト150メートルで先頭に立つと、外から迫る
サトノダイヤモンドの追撃を約8センチ差で退け、大一番でリベンジVだ。2009年、1番人気の
皐月賞馬
アンライバルドで12着に敗れた指揮官の無念も晴れた。
一つの目標を達成した後は、福島県のノーザンファーム天栄へ。今後は未定だが、秋は登録している
凱旋門賞も視野に入る。
「まだ伸びしろはある。今まで管理した馬にはいないくらい、オンオフがはっきりしていて、(海外への)輸送にも不安がない。斤量差もあるし、十分にやれるチャンスはあると思う」
友道師は、次の大舞台へ思いをはせた。
マカヒキが描く夢には、まだまだ続きがある。 (川端亮平)
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