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伊吹雅也のPOG分析室 (2015) ~第1回 第1回入札へ向けてのデータ分析~
先日5月31日(日)のダービーデイをもって「ウマニティPOG 2014」が終了しました。ご自身や各ワールド上位勢の最終成績はご確認いただけたでしょうか。私としては「早く優勝争いについて語りたい!」「って言うか、自分の成績を自慢したい!」とウズウズしているところですが(笑)、こちらに関しては次回更新分で詳しくお伝えする予定です。
今週からはいよいよ「ウマニティPOG 2015」が本格的にスタート。現在は第1回の入札が行われており、6月5日(金)には早くも最初の仮想オーナー馬が確定します。なお、今シーズンもルールにいくつかの変更点がありますので、前年度に引き続き参加していただける方もひと通りご確認ください。
今回は「ウマニティPOG 2015」に臨むうえでの指針を示すべく、指名馬の選択や絞り込みに役立ちそうなデータをまとめてみました。
いわゆる“POG本”をはじめとする各種媒体で毎年のように言っていますが、私が指名候補選びにおいてもっとも重視しているのは、POG期間内のレースにおける調教師、種牡馬、生産者の「1頭あたり本賞金」です。入厩先の所属馬、父の産駒、生産牧場の生産馬がコンスタントに稼いでいる馬を高く評価する一方、どれかひとつでも不安要素のある馬は指名を避けています。
もっとも、POG期間全体を集計対象として数字を出すと、GⅠウイナーを出したファクターばかりが飛び抜けた好成績になってしまい、世間一般のPOGプレイヤーに差をつけることができません。そもそも、高額賞金を獲得できるレースは桜花賞以降の時期に固まっているので、そういったレースへの挑戦権をいかに多く獲得できるかが最大のポイントと考えていいはず。このような事情もあり、私は自然と「POG期間の序盤~中盤における1頭あたり本賞金」を重視するようになりました。
以下の表組で紹介しているのは、現3~5歳の過去3世代が「2歳、ならびに3歳時の2回中山や1回阪神終了までに施行されたレースで高い1頭あたり賞金をマークしているファクター」です。「ウマニティPOG 2014」で私が指名に成功したクラリティスカイやミッキークイーンもこのデータから強調できる馬だったので、ぜひ注目してみてください。
まずは調教師別成績(表A)からご覧いただきましょう。
【表A】
もともと差のつきやすいファクターなのですが、現3~5歳世代の成績を改めて集計してみると、池江泰寿、藤沢和雄、堀宣行、松田博資の4厩舎が飛び抜けています。このうち、松田博資調教師は来年2月に定年を迎えるため、実質的には“三強”と言っていい状態。これらの厩舎に入厩する見込みの馬を片っ端から指名するのが、現在のPOGにおけるもっとも効率的な作戦なのかもしれません。
個人的には、1頭あたり賞金が400万円前後かそれ以上に達している五十前後の厩舎を指名対象とするつもりです。
続いて、種牡馬別成績(表B)をご覧いただきましょう。
【表B】
こちらはディープインパクトの“一強”状態。身も蓋もない話ですが、上から下までディープインパクト産駒で固められるのならば、それに越したことはないのだと思います。他の種牡馬の産駒に目を向けるのは、血統登録されたディープインパクト産駒をすべてチェックしてからでも遅くありません。
POGで人気を集めがちな種牡馬だと、キングカメハメハ、ダイワメジャー、ハーツクライあたりは及第点といって良さそう。昨年の新種牡馬では、ヴァーミリアン、キンシャサノキセキ、ハービンジャーあたりも悪くない数字を収めていました。一方、アドマイヤムーン(290万円)、ジャングルポケット(255万円)、シンボリクリスエス(329万円)、ステイゴールド(306万円)といった面々は世間的な評価を考えるとやや低調。あまりオススメできません。
穴っぽいところで注目したいのはヨハネスブルグ。産駒の数はそれほど多くありませんが、集計対象レースにおける勝ち馬率はディープインパクトを上回っていますし、1頭あたり賞金も“二番手グループ”の中では相当に優秀な部類です。
生産者別成績(表C)はこのような構図になっています。
【表C】
安定感があるのはやはりノーザンファーム。1頭あたり賞金が高いだけでなく、勝ち馬率も他の一流ブリーダーより優秀でした。同じ“社台グループ”の社台ファームあたりと比べれば、この数字がいかに素晴らしいものであるかお分かりいただけるでしょう。もちろん、その社台ファームも十分過ぎるほどの好成績なのですが。
もう少し規模が小さい生産者で注目したいのは、キタサンブラックやコパノリチャードを輩出したヤナガワ牧場、タガノアザガル、タガノグランパ、タガノブルグらが活躍した新冠タガノファーム、現3歳のアクティブミノルやスピリッツミノルがオープンクラスで善戦しているフジワラフアームあたり。個人的に、手頃なポイントで落札できそうなら調教師や種牡馬の成績がいまひとつでもマークしようと思っています。
※次回のコラムは6/10(水)になります。
■執筆者プロフィール
伊吹 雅也(いぶき・まさや)
埼玉県桶川市在住のフリーライター、競馬評論家。JRAホームページ内『今週の注目レース』で「データ分析」のコーナーを担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラムなどさまざまなメディアを舞台に活動している。近著に『ウルトラ回収率 2015-2016』(ガイドワークス)、『現在(いま)の勝負気配が分かる 騎手×調教師 黄金タッグ』(ガイドワークス)、『一口馬主の愉しみ(競馬道OnLine新書)』(スタンダードマガジン)。POG専門誌の制作にもさまざまな形で携わっており、現6歳世代のPOGでは参加したすべてのドラフト(いずれも参加者20名以上)でジェンティルドンナの単独1位指名に成功した。このウマニティPOGにおいても、ミッキーアイル、クラリティスカイと2年連続でGⅠウイナーを指名している。