一昨年の覇者
ハープスター(
桜花賞)をはじめ多くの一流馬が駆け抜けた
新潟2歳S(30日、新潟、GIII、芝1600メートル)に、今年も逸材が出走する。抜群の根性と切れ味で新馬→ダリア賞を連勝した
ペルソナリテだ。メンバー中唯一の2勝馬で、
ステイゴールド産駒の“デビュー連勝の法則”からも大物に育つ可能性は大。小柄な牝馬の走りに注目だ。
新馬→特別の連勝は、昔から多くの一流馬が歩んできたエリートコース。とくに
ステイゴールド産駒はデビューから連勝すれば、間違いなく大物になる。
ペルソナリテはデビューからの2戦であふれんばかりの才能を発揮した。
デビューから連勝した
ステイゴールド産駒は5頭。すべて重賞を勝っており、4頭がGI馬となっている。
ドリームジャーニーは4戦目のGI
朝日杯FSで重賞初制覇。
凱旋門賞2着の
ナカヤマフェスタは2戦目に東スポ杯2歳Sを勝っており、GI6勝の
ゴールドシップは3歳初戦の
共同通信杯で重賞初V。
レッドリヴェールは2戦目に
札幌2歳Sを勝ち、
キャットコインは3戦目に
クイーンCを優勝。どの馬も新馬戦から白星を連ねており、牝馬はともに3連勝と勝ち星を伸ばしている。
ペルソナリテは東京、新潟で連勝。初戦は関東圏最初の新馬で、後方から内を突いて鮮やかに差し切った。2戦目のダリア賞は、他馬と何度も接触しながらも窮屈なところを割って出てきた。2戦ともに瞬発力と勝負根性が際立っていた。
「体は小さいけれど根性があるし、柔らかくていいバネをしている」と相沢調教師が絶賛する気持ちの強さと、小柄でしなやかな馬体は、まさに父
ステイゴールド譲りだ。
前2走とも400キロだったが、「小柄な割にカイバをしっかり食べるし、タフで神経が太い」とトレーナーは目を細める。新潟までの輸送を経験しているのも強みだ。
柴田大騎手は「千六の方がいいですし、うまく誘導したい」と、持ち味を最大限に引き出す構えだ。馬体重400キロ前後の小柄な牝馬が超大物に育つ予感がする。 (芳賀英敏)
★
新潟2歳Sの出馬表はこちら
★厩務員は“持っている男”
ペルソナリテを担当する梅沢勇人厩務員(43)は、先週22日の新潟・苗場特別を12番人気(単勝1万2450円)で制した
ヤマチョウフェアも担当しており、この夏3勝と絶好調。厩舎スタッフからは“持っている男”と一目置かれている。「競馬は甘くないですが、この勢いに乗っていきたい。小さいですが、背中のいい馬。今回のメンバーで結果を出せれば楽しみが広がります」と意欲的だ。担当者の勢いも見逃せない。