1週間の密着取材でGIの勝ち馬を探る名物企画。競馬の祭典・日本ダービーは、大阪サンスポの斉藤弘樹記者(38)が担当する。連載5日目は、厳しい展開の皐月賞で3着に健闘したジェネラーレウーノに注目。心身ともに気配は前走以上で、前残りに警戒が必要だ。
金曜は引き続き美浦トレセンで関東馬をチェック。5日目は、皐月賞3着馬ジェネラーレウーノに注目した。北コースの角馬場で入念に体をほぐすターゲットは、はち切れんばかりの馬体を誇っていた。矢野調教師を直撃すると開口一番、威勢のいい言葉が返ってきた。
「最高潮! 毛づやもピカピカ。今までにない光り方だよ」
デビュー以来、最高のデキだったという皐月賞からさらに上向き、状態面はピークといえそうだ。前走は序盤から3頭で競り合うハイペース。メンタル的にもストレスのかかる形で、直線でバタバタになってもおかしくなかったが、見せ場十分の3着に踏ん張った。田辺騎手も「一気にメンバーが強くなって半信半疑でしたが、『やれる』と分かりました」と手応えアリだ。
〔8〕枠(16)番には矢野調教師も「まさか外に行くとは…」と一瞬、表情を曇らせたが「スタートが速いし、ポジションを取っちゃうと思う」。今回は、前走のようにガリガリ先手を主張するタイプも見当たらず、指揮官の見解通りなら、自然と好位置につけられそうだ。
もともと精神面で難しさがあり、「先頭に立つとフワフワして、リミッターがかかる」と鞍上も気持ちのコントロールに頭を悩ませる。それでも先週、今週の追い切りでは併走馬を抜いてからも、集中力を切らさずに走れていた。矢野調教師は「期間が詰まったこのローテもいい。全てがいい方向にいっている」と自信をみなぎらせる。最高の状態に展開利も加われば、前走以上の着順が期待できそうだ。
土曜は東京競馬場で、到着する関西馬を取材。馬場傾向を踏まえて結論を出す。(斉藤弘樹)
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