今週のメインは2歳馬の伝統GI
朝日杯フューチュリティステークス。この大舞台に新馬-重賞連勝の
ダノンプレミアムを送り込むのが新進気鋭の
中内田充正調教師(38)だ。異色の経歴を持つ若手トレーナーを直撃し、同馬の特長、レースへの見通しを聞き出した。 【取材構成・宇恵英志】
--新馬、重賞と連勝中の最有力候補
「『いいレースを』ではなく『いい結果を』が求められる立場だと思っています。今年はこのレースが目標でした。なかなか思った通りにことは運ばないものですが、無事にここまで運んでいます。この馬の今後のためにもGIのタイトルを取らせたい」
--長所は
「スタートが良く、最後もきっちりと伸びてくれる。とにかく競馬でしっかりと走ってくれますね。一戦ごとに走りが良くなっています」
--優等生のイメージ
「のみ込みが早く、教えたことをすぐに覚える賢い馬。ジョッキーが教えてくれていることに対して、きちんと対応しています。まだキャリア2戦ですし、今後、何か見つかるかも知れませんが、今のところは課題はありません」
開業4年目の今年は、11日現在関西リーディング6位、勝率20・8%は全国トップの大躍進。特に2歳戦は23戦10勝、複勝率は69・6%におよぶ
--2歳戦で重賞3勝
「いい馬を預けてもらっているおかげです。厩舎も理想の形に近づいてきました。勝てるときに勝たせるのが仕事。まだ“新米”ですが、これからもレベルアップを図りながら、さらに上を目指していきたいです」
中内田調教師は、小学校6年生のときに見た
オグリキャップのラストラン(
有馬記念)に感動して乗馬を始め、高校を中退してアイルランドの高校に入学。さらに英国の大学で馬学を学び、フランス(C・ヘッド厩舎)での研修を経て米国の歴史的トレーナー、R・フランケル調教師に師事した。
--欧米で学んだ何が役に立っているのか
「ピンポイントで言うのは難しいですね。いろいろ経験して今の自分があるわけですから。今まで出会って今の自分にしてくれた人たちは、同じだけ感謝しています」