★唯一の無敗馬
ダノンプレミアム、無傷3連勝でGIタイトル手にするか
今年の朝日杯フューチュリティS登録馬18頭のうち無敗馬は、2戦2勝の
ダノンプレミアム(牡、栗東・
中内田充正厩舎)1頭のみ。同馬は新馬→GIIIサウジアラビアロイヤルCと連勝中だが、無傷の3連勝で勝利を飾ることができるだろうか。
Vなら、無敗馬の
朝日杯FS制覇は、グレード制が導入された1984年以降、2015年
リオンディーズ以来2年ぶり13頭目となる。なお、サウジアラビアロイヤルCの前身であるいちょうS勝ち馬からは、3冠馬
シンボリルドルフを筆頭に、GI5勝馬
メジロドーベルなど、多くのGIホースが誕生している。
また、
ダノンプレミアムに騎乗予定の
川田将雅騎手は、初の
朝日杯FS制覇がかかっている。同騎手は、昨年、牝馬の
ミスエルテで参戦し、1番人気で4着という結果だったが、今年は勝利を挙げることができるだろうか。
★
武豊GI完全制覇に王手かけるか 18度目の挑戦
アサクサゲンキ(牡、栗東・
音無秀孝厩舎)に騎乗予定の
武豊騎手が、
朝日杯FS初制覇を目指す。同騎手はJRAで実施されるGI競走24レースのうち、22レースで計74勝を挙げており、完全制覇へ残すは2歳GIの「
朝日杯FS」と「
ホープフルS」となっている。
朝日杯FSには、過去17回騎乗し4度の2着があるが、果たして、GI完全制覇に王手をかけることができるだろうか。なお、
武豊騎手は
アサクサゲンキに2度騎乗し、GIII
小倉2歳S優勝、GII
京王杯2歳S3着の成績を残している。
★唯一の3勝馬
タワーオブロンドン、モハメド殿下は
ライトオンキューも登録
タワーオブロンドン(牡、美浦・
藤沢和雄厩舎)は、18頭の登録馬のうち唯一の3勝馬で、通算4戦3勝の成績である。同馬は、7月29日の新馬戦を勝ったあと、2戦目のクローバー賞では2着に敗れたが、3戦目のききょうS、4戦目のGII
京王杯2歳Sと連勝。
京王杯2歳Sの勝ち馬は、グレード制が導入された1984年以降の
朝日杯FSで22戦5勝、2着6回(勝率22.7%、連対率50.0%)の成績を残しているが、
タワーオブロンドンは4勝目をGIの舞台で挙げることができるのだろうか。
また、本邦外居住馬主のH.H.シェイク・モハメドは、
タワーオブロンドンと
ライトオンキュー(牡、栗東・
昆貢厩舎)の2頭を登録。同馬主は、外国馬では1996年
ジャパンCを
シングスピールで制しているが、JRAの馬主として初のGI制覇を遂げることができるだろうか。
なお、今回登録している2頭はダーレー・ジャパン・ファームの生産馬で、
タワーオブロンドンはRaven’s pass、
ライトオンキューはShamardalの持込馬である。ちなみにRaven’s passは、現役時2008年ブリーダーズCクラシックなどGI・2勝、Shamardalは2005年仏ダービーなどGI・4勝を挙げている。
★連覇かかる藤沢和師、今年の2歳戦で4頭がオープン入り
昨年、
サトノアレスで優勝した
藤沢和雄調教師は、
タワーオブロンドン(牡)と
ファストアプローチ(牡)の2頭で連覇に挑む。今年、同調教師は、12月11日現在、出走させた2歳馬15頭のうち8頭が勝ち上がっており、そのうち4頭がオープン入りを果たしている。
朝日杯FSの連覇を決めれば、グレード制が導入された1984年以降、境勝太郎元調教師(1987・88年)以来2人目となるが、今年も藤沢調教師は勝利を挙げることができるだろうか。
また、
タワーオブロンドンにはC・ルメール騎手、
ファストアプローチにはV・シュミノー騎手が騎乗する予定。特にルメール騎手は、藤沢調教師の管埋馬で、12月11日現在、JRA通算178戦57勝、2着32回(勝率32.0%、連対率50.0%)と高い数字をマーク。重賞レースでもGI3勝を含む9勝を挙げており、今年の
オークスとダービーも制している。
★活躍目立つ新種牡馬
ロードカナロア産駒
ステルヴィオ、
ダノンスマッシュが登録
今年の新種牡馬
ロードカナロアは、12月11日現在、JRAで32勝を挙げており、1990年以降の新種牡馬の2歳戦勝利数では、2011年
ダイワメジャーと並び2位タイとなっている。同産駒は、
朝日杯FSにGIIIサウジアラビアロイヤルC2着の
ステルヴィオ(牡、美浦・
木村哲也厩舎)ともみじS勝ち馬
ダノンスマッシュ(牡、栗東・
安田隆行厩舎)が登録しているが、初年度産駒からGIホースが誕生するだろうか。Vなら、新種牡馬産駒の
朝日杯FS制覇は2005年
フサイチリシャール(父
クロフネ)以来12年ぶりとなる。
また、今年の
朝日杯FSには、新馬戦開幕週の6月3・4日にデビューした馬が登録しており、
ケイアイノーテック(牡、栗東・
平田修厩舎)は6月3日の阪神、
ステルヴィオは4日の東京でデビューした。6月デビューの
朝日杯FS優勝馬は、グレード制が導入された1984年以降5頭いるが、この2頭のどちらかが勝てば、もっとも早いデビューの優勝馬となる。