出走馬18頭と枠順が26日に確定した。ダービーをあらゆる角度から分析する当コーナーは、折り返しの4日目。「騎手」をテーマにさらにふるいにかける。ダービー制覇は競馬に携わる全ての人の憧れで、ハードルも高い。多くの勝ち星を挙げる名手でも厳しくチェックを行う。なお、26日に追い切られた
アジュールローズ、
マウントロブソンは「調教」から検証し、すでに脱落した5頭の評価は割愛する。
〔1〕乗り替わり (初騎乗=3点減、乗り替わり=2点減)
前走から騎手が乗り替わった馬の優勝は31年前(1985年
シリウスシンボリ)までさかのぼる必要がある。これは過去にコンビを組んだ経験があったとしても例外ではない。3歳馬の頂点を決する大一番での乗り替わりは不安材料だ。
初騎乗となる場合は特に大きなマイナス。田辺騎乗の
プロディガルサン、浜中騎乗の
プロフェットは3点減とする。
〔2〕年齢 (30歳未満=1点減、ダービー初騎乗=1点減)
過去10年で連対した延べ20人のうち、最年少は2007年2着
アサクサキングスに騎乗した福永で当時30歳。ダービーは
武豊や横山典といった名手でさえ、勝つまでに時間を要したレースでもあり、経験豊富なベテランが強い。
27歳の浜中が騎乗する
プロフェットは1点減とする。
ボウマンはダービー初騎乗で
アジュールローズも1点減だ。
25歳のT・ベリーはダービー初騎乗でもあり
マウントロブソンは2点減とする。
〔3〕今年の勝利数 (20勝未満=2点減、30勝未満=1点減)
連対騎手20人の同年のJRA勝利数を見ると、18人がダービーの前週終了時点で20勝以上していた。例外は06年1着
メイショウサムソンの
石橋守(6勝)、11年1着
オルフェーヴルの池添(14勝)で、2人はいずれも騎乗馬のそれまでの全レースで手綱を取り、
皐月賞も勝っていた。お互いを知り尽くしたコンビでない限りは、馬だけでなく騎手も好調であることが望ましい。また、連対20人中11人は30勝以上していた。
ボウマン(3勝)騎乗の
アジュールローズ、浜中(11勝)騎乗の
プロフェット、T・ベリー(8勝)騎乗の
マウントロブソン、四位(8勝)騎乗の
レッドエルディストは2点減とする。
〔4〕今年の重賞勝ち (重賞未勝利=3点減、重賞1勝=2点減、重賞1勝がGI=1点減、重賞2勝以上だが、GI未勝利=1点減。地方は除く)
連対20人中、ダービー前週までに同年のJRA重賞を勝っていなかったのは、10年1着
エイシンフラッシュの内田、13年2着
エピファネイアの福永の2人だけ。残る18人は同年に重賞を2勝以上しており、うち11人にはGI勝ちもあった。騎手に勢いがあるかどうかも重視したい。
アジュールローズに騎乗するボウマン、
マウントロブソンのT・ベリー、
レッドエルディストの四位はJRA重賞未勝利で3点減。
重賞1勝の内田騎乗
ヴァンキッシュランは2点減とする。
重賞を2勝以上しているが、GIは未勝利の田辺騎乗
プロディガルサン、浜中騎乗
プロフェット、川田騎乗
マカヒキは1点減だ。